サーフィンしない人にも!サーフスケートは横乗り好きに限らず楽しめる

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サーフィンしない人にも!サーフスケートは横乗り好きに限らず楽しめる

『サーフスケート』という名称から、サーフィン用のスケートボードと思ってしまうかもしれませんが、実はサーフィンしない人でも楽しめるもの。

サーフィン、スノーボード、スケボー(一般的なスケートボード)といった横乗り系を楽しむ人に限らず、誰でもサーフスケートを楽しめます。「サーファーじゃないから…」と言ってサーフスケートへの興味を押し殺すのは非常にもったいない。

この記事を読むと『サーフスケートが誰でも楽しめる』ということ、『サーフスケートの選び方』が分かります。

サーフスケート 3つの楽しみ方

サーフスケートがひとつあれば、3つの楽しみ方ができます。

目的別に道具を買い揃える必要が無いうえ、単純にサーフスケートが楽しいだけでなく横乗り系の練習にもなります。これほどコスパの良い遊びはなかなかありません

①サーフィンの陸トレとしてサーフスケートを楽しむ

サーフスケートをする多くの人がサーフィンの陸トレ目的ではないでしょうか。サーフィン練習のために生まれたサーフスケートは、テイクオフした後のライディングの反復練習が出来ます。

波の上では1日に何度も出来ない加速やターン、アクションの練習が楽しみながら効率的に行うことができ、サーフィンの上達に大いに貢献します。

平地でも練習できますが、バンク(斜面)があると波を想定した練習ができるのでより楽しく滑ることができます。

②スノーボードのオフトレとしてサーフスケートを楽しむ

一般的なオールラウンドのスノーボードの場合にもサーフスケートは練習にピッタリですが、スノーサーフという『サーフィンの動きを雪山で楽しむスタイル』にはサーフスケートはより相性が良いでしょう。

サーフィンは絶えず動き続ける斜面(波)で滑りますが、スノーボードはゲレンデのため滑走面がある程度一定です。平地で滑るサーフスケートはスノーボードに近い感覚とも言えます。

オフシーズンの間に横乗りの感覚や筋力・動作をサーフスケートで楽しみながら維持し続ければ、シーズンインした時に最初から身体がスノーボードに馴染み、「足がパンパンで早々に滑走終了」という事態を避けられます。

③サーフスケート自体を楽しむ

サーフスケートはそれ自体がとても楽しいものです。「サーファーじゃないから…」と言ってサーフスケートへの興味を押し殺すのは非常にもったいない。

とても懐が広いのがサーフスケート。海外のタイではサーフスケートが流行、そのユーザーはサーファーでもなければスケーターでもない方が多いとか。

親子でサーフスケートをしたり、OLがスーツ着てサーフスケートで通勤したりと、例えば自転車のように身近な楽しみになっているようです。

タイでここまでサーフスケートが浸透している理由は、コロナ禍や有名人の影響、タイにはパークやショップが激増して環境が整っている…と様々な要因が。そして注目すべき理由は『通常のスケートボードに比べて簡単に楽しめる』ということでしょう。

通常のスケートボードを経験したことのある人は、プッシュはできてもチクタクやターンすらまともに出来ず、ましてやオーリーも出来なくてトリックに失敗して体を痛め、楽しさを味わう前に挫折したことがあるのでは。

でも、サーフスケートはゆらゆら身体を揺らせばそれなりに滑れて楽しいし、飛んだり跳ねたり回ったりするスキルの必要がないので多くの人に受け入れられるのです。

そのままサーフスケートの楽しさにどっぷりつかり続けるもよし、サーフスケートの楽しさからサーフィンや横乗り系スポーツを始めるのも素敵なことです。

サーフスケートで得た感覚はサーフィンやスノーボードをしたときに「この動きは!」とリンクする瞬間があり、それが上達のポイントになります。逆にサーフィンの感覚をサーフスケートに活かすことで、ますます滑ることが楽しく上手くなることもあります。

サーフスケートと一般的なスケボー(スケートボード)の違い

一般的なスケートボード。見慣れていなければ一見すると違いはわからない。

「サーフスケートと一般的なスケボー」との明らかな違いは「フロントトラック(スケートボードのデッキとウィールを繋ぐための金属パーツ)」と言えます。

スケートボードのカテゴリであるサーフスケートは名前の通り「サーフィンの陸トレ用スケートボード」です。

一見すると一般的なスケボーと同じように見えますが、 サーフスケート用のフロントトラックは「左右に大きくスイングする構造」になっており、この大きな可動域でスイングすることで前に進む力を得られます。

CARVER CX4 スイング カーバー
carver CX4トラック。C7トラックより可動域は小さいが、それでもこれだけ動く。

また、ウィールと呼ばれるタイヤが一般的なスケボーが固く小さいものに対して、サーフスケートは大きく柔らかいのが特徴です。弾いたりスライドさせるスケボーにはハードウィールが適しています。サーフスケートはサーフィンのターンを再現するため路面へのグリップが高いソフトウィールが使われます。

チェックポイント

サーフスケートは一般的なスケートボードとは似て非なるものです。目的別に用意しましょう。

■サーフィンの陸トレ用やサーフスケートがしたいなら「サーフスケート」

■ストリートやパークでトリックをしたいなら「一般的なスケートボード」

サーフスケート選びに迷ったら「やりたいスタイル」

「サーフスケートを買いたい!」と考えたときに困るのがブランドやモデルの種類が多いこと。試乗できれば良いのですが、店舗にある試乗モデルに乗りたいものがなく、現実には難しい場合がほとんどです。

その場合は憧れた『やりたいスタイル』で絞り込んで買うモデルを決めましょう

サーフィンもスノーボードもバイクも「〇〇がいいよ」と勧められて買っても、しっくりこなければ気持ちが高まらず、本当に欲しかったものが気になり続け、楽しみも減って長続きしにくいのです。

かっこいいと思う動画やインフルエンサーと同じモデルを買うのが『やりたいサーフスケート』に近づきやすいです。

チェックポイント

他のwebサイトなどでは「サーフスケートなら35インチは必要」という記事も見かけますが、2023年現在においてcarver(カーバー)のサーフスケートシリーズにはそのサイズ展開がありません。

サーフィンの練習に特化した記事やロンスケ(ロングスケートボード)であったり、古い情報もしくはマイナーな商品における話の可能性があるため、自分のやりたいサーフスケートなのかよく確認しましょう。

サーフスケートの選び方

とはいえ、具体的にサーフスケートを選ぶにあたり指標が欲しいですよね。ここでは、今現在メジャーなcarver(カーバー)のサーフスケートで、サーフィンやスノーボードの練習を考慮しない一般ユーザーを対象に説明します。

  1. 乗り手の体格で絞る→主にデッキサイズの種類
  2. 「やりたいスタイル」で絞る→主にトラックの種類とウィールベース

①乗り手の体格で絞る→主にデッキサイズの種類

横乗りはスタンス幅(開いた足の幅)が動きやすさに直結するため重要です。このスタンス幅は、体格が大きい人なら広め、小さい人は狭いのが一般的。実際のところ、その差は5~10㎝あるかどうかの違いですが、サーフスケートのデッキサイズもそれに対応できます。

まず適切なスタンス幅を見つけるには、スノーボードのスタンス幅の目安を参考にしましょう。スノーボードはスタンス幅が固定されてしまうため、目安の幅を見つける計算式があります。

スノーボード スタンス幅の決め方
【 身長 × 0.3 = スタンス幅 】

身長150cmの方=スタンス幅 約45cm (150×0.3=45)

身長165cmの方=スタンス幅 約50cm (165×0.3=49.5)

身長180cmの方=スタンス幅 約54cm (180×0.3=54)

チェックポイント

スタンス幅は肩幅+5㎝程、という指標もあります。

また、滑るスタイルや骨格・柔軟性などにより最適なスタンス幅は個人差が大きいので、参考程度にとどめ実際に滑りながら微調整をすることが望ましいです。

次に、デッキサイズを考えます。

販売されているcarverのデッキサイズで一般的なものは、おおよそ次のサイズです。

carver surfskate (TRITON) 主なデッキサイズ ※2023現在
29.5インチ = 約74.93cm
31インチ  = 約78.74cm
32インチ  = 約81.28cm
33インチ  = 約83.82cm
※1インチ=約2.54cm

サーフスケートの上に立った状態では、前足はウィール(前輪)の真上、後ろ足はウィール(後輪)よりも後ろのデッキが反りあがった末端付近に置きます。すると、デッキの前側にはゆとりがあり、後ろ側にはあまり余裕がない状態が自然な位置になります。デッキの形状にもよりますが、この状態でスタンス幅がおおよそ合致します。

私の合わせ方ですが、次のような指標で選ぶと体格にあったサーフスケートを選べる可能性があります。

  • 私のスタンス幅55cm(計算式よりも広めが好み)+約20cm=75cm(約29.53インチ)
  • つまり、選ぶデッキサイズは29.5インチ~31インチ前後

実際に私の情報を伝えておくと次の通りです。

身長164㎝ 実際のスノーボード スタンス幅55㎝(計算式では49㎝) サーフスケートは29.25インチ(約74㎝)

これで小さすぎたり大きすぎるという感じはせず、ちょうどよい乗り心地です。サーフィン中の主なスタンスより小さめかもしれませんが、違和感は感じないです。

②「やりたいスタイル」で絞る→主にトラックの種類とウィールベース

「YouTubeやInstagramで見た〇〇が乗っていたサーフスケートはコレだ!」これに乗りたい、こんな風に滑りたいと明確なら話は早いです。体格やスキルはさておき、それを買えばよいのですから。

ところがサーフスケートの滑り方・スタイルはトラックの種類やウィールベースによって見た目は似ていても大きく異なります。サーフスケートの性質を決める要素として、

  • トラック(スイングの仕方など)truck
  • ウィールベース(長さ)wheelbase※デッキサイズではない

これら2つの要素が与える影響は大きいです。

トラックの種類の違い

同じデッキでもトラックが2種類用意されている場合があり、そのトラックの性質で乗り味が変わります。carverで主流の2種類のトラックを比較してみましょう。

CARVER C7 CX
carver
トラック種類

C7 TRUCK

CX4 TRUCK
オススメのスキル【初心者~】
※軽い体重移動でターンできるため必須スキルは無い
【中級~】
※荷重と抜重ができ、身体のひねりをボードに伝えるスキルが必要
オススメの乗り方クルージングクイックなターン
得意なアクション【スムーズで途切れないターン】
アップス、カットバック、ボトムターン
【スピードのあるターンやクイックな技】
カービングターン トップアクション
得意な場所平地 狭い場所パーク ボウル 斜面
トラックの調整
トラックの可動域(グネグネ感)大きい小さい
高速 安定感
トラックの重さ重い軽い

サーフスケートが出始めた頃は、グネグネした乗り心地で可動域の広いトラックを活かした乗り方のものが主流でした。今は並行して展開されているトラックで、安定性を高め自らの体幹や自重を使い乗るタイプも人気です。

carverの場合は前者が【C7トラック】、後者が【CX4トラック】に該当します。どちらが『新しい・古い』『良い・悪い』ではなく、機能の違いと認識してください。

慣れてしまえばどちらも同じように乗ることができますが、初心者の方にはC7トラックがすぐにサーフスケートの面白さを体感できるためオススメです。

ウィールベースの違い

デッキが長くなれば必然的にウイールベースも広くなります。このウィールベースがサーフスケートのスタイルに大きく影響します。

デッキサイズ ウィールベース decksize wheelbase

コンパクトなスポーツカーと、大きく長いバスの動きに例えると分かりやすいでしょうか?次の画像でウィールベースによるターンの違いを確認してみましょう。

短い場合はクイックな動きができるため、サーフィンのショートボードのように滑ることができます。長い場合は大らかな動きになりクルージングを楽しむ安定感にも繋がります。

メーカー選びは長期使用において重要

CARVER CX4 スイング カーバー

サーフスケートは長く使えるものですが、消耗品などの交換パーツが安定して手に入るかどうかは長期的に使用するうえで重要なポイントです。

私がサーフィンを始めた2000年頃からサーフィンと共にサーフスケートを使用し時代の移り変わりを見てきました。その頃から様々なブランドが参入しては姿を消しているのです。

私が最初に買ったサーフスケートの『nice skate America』はあえての長めのデッキでクルーズも楽しかったのですが、スプリングがへたりパーツ交換を考えましたが既にどこも取り扱いがなく、恐らくメーカーも消えたのかと…

そういった状況の中で生き残り続けているCARVERなどのブランドはやはり間違いない選択になるでしょう。

初心者にオススメ!carverサーフスケート2選

これまでの説明を踏まえて、初心者でもサーフスケートを楽しむためのオススメを2つ選びました。Amazonや楽天で安定的に入手できる長寿&人気モデルですが、タイミングによっては品切れのリスクも。

その場合は、この2つを基準に似たサイズで選ぶとよいでしょう。

トラックは全てC7を選択、サーフィン練習用途でウィールベースから選ぶ基準となる16~17インチの1点と、少し長めの安定性も抜群な18インチ程の1点を選んでいます。

Carver: YAGO SKINNY GOAT 30.75inch C7トラック

■モデル:Yago Skinny Goat(ヤゴスキニーゴート)
■スペック
長さ:30.75 インチ
幅:9 3/4 インチ
ウィールベース:16 3/4 インチ
トラック:C7
ウィール:69mm CONCAVE 78a

■商品説明
Yago Dora(ヤゴドラ)のシグネーチャーモデル。Skinnyとは痩せた、細いという意味、Gartはヤギという意味。ヤゴドラのあだ名が、Skinny Goat(痩せこけたヤギ)であったことから、ネーミングされた。ヤゴドラのサーフィンに魅せられたサーファーも多いはず。ヤゴドラのファンならば手にしたいスケートボード。

Carver: 33.75inch Greenroom C7トラック

■モデル:GREEN ROOM(グリーンルーム)
■スペック
長さ:33.75 インチ
幅:9 7/8 インチ
ウィールベース:18 7/8インチ
トラック:C7
ウィール:70mm MAG 78a

■商品説明
カーバースケートボードの中でもモデルサイクルが長い「GREEN ROOM(グリーンルーム)」モデル。33.75インチのミッドサイズのレトロテンプレートは、安定したカービングを可能にする十分なプラットフォームと、クルージングやプッシュに最適なワイドスタンスを提供します。サーフィン初級者の陸上トレーニングスケートボードとして、特におすすめの1台です。ボトム面のグラフィックはライアン・クライナーによるウェーブアートを描いている。

サーフスケートの練習場所

サーフスケートを買ったけど「どこでやればいいの?」と場所に困る方にアドバイス。

大前提としてマナー&モラル&ルールを守ることを忘れずに。スケートが禁止されて楽しむ場所が無くなってしまいます。

平坦な場所(公園・川沿いや海沿い・道・駐車場など)

サーフスケートは平坦な場所ならどこでも滑れます。ですが、騒音への配慮や土地の本来の用途の邪魔をしないことが大切。「スケボー禁止」とされていない場所で滑ることも忘れずに。

サーフスケートのオススメの場所は住宅から離れている路面がキレイ人通りが少ないところ。具体的には公園の駐車場や舗装路、川沿いや海沿いの道です。

また、雨の日や夜にオススメの隠れたスポットとして地下通路(トンネル)や高架下などもあります。

GoogleマップやGoogleアースの航空写真、3D表示から事前にあてをつけると実際に探しやすいですよ。

スケートパーク

サーフスケートにベストな練習場所はスケートパークです。滑りやすい最高の滑走面と周囲への騒音を気にしなくて済みますし、サーフスケートも滑りやすい形状があったりと、楽しさをさらに引き上げてくれます。

「初心者だと迷惑?」「人目が気になって恥ずかしい」と悩む必要はありません。誰もが最初は通る道ですし、頑張ろうとする姿に周りの人も応援してくれます。また、上手い人の滑りや転んでも攻めている人を見ると自分も刺激をもらえるのでモチベーションが上がります。

そして、同じ趣味を持つ人が集まる場所なので仲良くなりやすいだけでなく、上達のアドバイスを貰えたりとメリットだらけ。

お気に入りの練習場所を見つけて、一人で滑るよりも仲間を作ってサーフスケートを楽しみましょう。

まとめ

サーフスケートは懐が広く、横乗り系を楽しむ人に限らず誰でも楽しめます。「サーファーじゃないから…」「初心者だから」と遠慮しすぎて、興味があるのに未体験の楽しみを知らずに過ごすのは非常にもったいないことです。

難しいことはさておき、身体を揺らしてただ滑ることを楽しむもよし。サーフスケートにハマって滑る楽しさを追求するもよし。そこからサーフィンや横乗り系スポーツを始めることもあるかもしれません。

人生に無駄なことはありません。楽しめる今を大切に!